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重松 栄一 師範
シゲマツ ヒデカズ
HIDEKAZU SHIGEMATSU |
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松栄塾 |
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生年月日:1960年12月25日 |
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出身地:東京都 |
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血液型:B型 |
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趣味・特技:武道、小説を書くこと |
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好きな本・愛読書:司馬遼太郎、吉川栄治、宮本武蔵「五輪書」、バカボンド |
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好きな映画:ロッキーシリーズ |
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好きな言葉・座右の銘:我 事において 後悔せず |
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好きな音楽:ヒップホップ(稽古中流すこともあります) |
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好きな場所・観光地:富士山(毎年夏に登っています) |
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■この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。 |
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格闘技を始めたきっかけは父が柔道家をしていた影響もあり2歳から柔道を始めました。
しかし物心がつきはじめた時には、体格的にあまり大きい方でもなかったので、「組む競技は向いてないかな」と思うようになったんです。
そんな中、たまたま大山倍達さんの「空手バカ一代」を読み強い影響を受け、小学2年生から空手を始めることになりました。
当時は空手がまだオリンピック競技にもなってもいないような時代でしたので、もちろん柔道家の父からは猛反対をされましたよ。その当時TVに出てくる空手といえば、何故か悪役というイメージで、世間的にも柔道のように認められていませんでしたので、反対されるのも無理はないと思っていました(笑)。
しかし父が亡くなる少し前、私が全日本選手権で優勝した試合に、父が私に内緒で試合を見に来てくれたんです。その時はやっと、空手や私の事を認めてくれたんだなと実感いたしました。しかし表面的には結局、認めてくれなかったんです(苦笑)。
私が空手を始めた当初は寸止めを主体とする空手をしてまして中学2年の時に極真(フルコンタクト空手)に移り、小学・中学の時は各種大会で順調に優勝を重ねていきました。
そんな矢先の高校1年の時に私の不注意もあり、当時3歳だった妹を目の前で交通事故で亡くしてしまいました。あまりのショックで精神的にもおかしくなった時期があり、高校も中退してしまい毎日喧嘩ばかりにあけくれていました。そんな荒れた日々を送っていましたので少年刑務所にも入りました。
転機が訪れたのはその時の看守が武道について熱く語ってくれ、再び空手という道を思い出させてくれたからなんです。
出所後1年半程のブランクがあった空手ですが、以前までの「強ければ良い」という空手から「強いほど人に優しくなれる」空手へと私自身の考えも変わっていったんです。
その後、大検を受けて無事、日体大にも進学することが出来、2年間中学校の教師をしていた時期もあります。
私達の時代は先生が愛情を込め、涙を流しながら叩き叱ってくれたものですが、現在では少しでも生徒に手を上げてしまうと、「暴力教師」という時代になってしまっていました。悲しいことです。
結果、教師の道を断念したのは「これでは本当の教育は出来ない」と思ったことからです。
35歳位までは、某金属会社でサラリーマンをしながらボランティアで週2回程、「臨海塾」という空手塾も開いていましたが、その空手塾は、今の様に道場がある本格的なものではなく、会場は葛西臨海公園が中心で、また生徒達は街の不良達や暴走族が中心でしたね(笑)。
サラリーマンだった私は40歳で営業部長になっていましたが、道場を開くという道が捨てきれず、遂に脱サラして今の空手道場「松栄塾」を開くことを決意しました。その会社の社長からは熱心に引き止めて頂いたんですけど・・。 |
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■松栄塾のコンセプトや指導方針、また、他の道場との違いをお聞かせください。 |
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まず、空手には大まかには言うと、寸止め空手とフルコンタクト空手(寸止めなし)の2種類があるのですが、当道場がフルコンタクトを選んでいる理由には、人に痛みをあたえる前に、自分で痛みを知る事が大切だと思ったからです。もちろん、最初は基本から始めて防具もつけますが。
今の子供達はゲーム等に慣れてしまっているせいか、人にあたえる痛みが分からず、平気でイジメをしたり、簡単に人を殺してしまったりという事件が頻繁におきています。
まずは「自身で痛みを知ること」から入ることで、人の痛みがわかり優しくなれるのです。
更に武道に触れていくと、今まで出来なかったことが出来る様になってきて、「もっと人間として成長したい」と変化していくのが分かります。武道を通じて人間は進化できるということに気づいてもらいたいと常に思っています。
将来、プロの格闘家になるのはほんの一部の人達で、ほとんどが別の道を歩む訳です。よって少年時代に空手をやった経験をいかに自分の人生にフィードバックできるかが重要で、ズバリ「集中力」が身近に学べると思っています。最近の子供達は特に話しを聞くことが出来なくなっているのを感じますからね。
武道というのは本来侍の切り合いの所から始まっていて、倒すか倒されるか、正に生きるか死ぬかを決めるのは集中力で隙を見せた方が命を落とすことになります。この集中力を養っていくことは現代社会にも通じるものがあり、身近な所で言うと受験なんかにも影響が出てきます。
体と心が一体となっていく心身統一をすることによって集中力が身についてくるのです。
当道場では「1点から目を離さない」という集中トレーニング法を5年前から取り入れていて、これは何者にも動じない強い心を作るというのが目的です。
本人の努力も当然大きいのですが東大や麻布中に合格している子もいるんですよ。
また「気学」というのですが、気を相手に送るという礼儀作法も重視しています。
せっかく礼をするのですから、しっかりと相手を見て気を送る様にしましょう。それがまさに「気を使う」ということなんです。この「気学」という中には元気、勇気、やる気等も含まれています。
単に試合に勝った負けた、強い弱いしか学んでいないのなら、それは社会に出たら何の役にも立ちません。空手の修行を通して、子供達が我慢をすることを学んでいけたら、先の人生で大きな財産になると思います。
どんなことにも負けずに一歩踏み出す勇気、自分よりも強いものに挑戦していく勇気を持っていれば、重圧で簡単にキレてしまったり、自殺してしまうような人間には決してならないはずです。 |
■「キッズアスリートクラス」の指導を具体的にお聞かせください。 |
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キッズアスリートクラスでは、未就園(基本は2歳から4歳位)の幼児を対象に子供の持つ運動の可能性を様々な遊びを通して開花させ、同時に運動における守、破、離の実践を学びます。
古来、様々な修行には守破離という三つの原理原則がありました。松栄塾では長年の少年教育ノウハウから幼児のための守破離を行います。
「守」とは護身、危険回避の能力の事で、また、幼児が親元を離れ初めて「師」と出会い「約束」や「ルール」を守ることも意味します。
具体的には、返事の仕方や手や足を使った受け身の練習、危険回避(ボールを避ける)等、大きな声を出し、近くにいる人に助けを求めるなどです。
「破」とは、今までできなかった事ができるようになる経験を積みます。
具体的には運動能力の向上、走ったり飛んだりする能力の開拓、集中力を付ける(人の話を聞く際、相手の顔から目線を離さない)、落ち着いた強い心を身につけるなどです。
「離」とは、ずばり親から離れて初めて様々な体験をする事です。自分の頭で考える、自分の事を自分で行う訓練を運動を通じて行います。 |
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■松栄塾の今後の展望をお聞かせください。 |
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武道と教育の両立を目指して、「気道」と「集中トレーニング」を、益々発展させていき、低学年からしっかりと集中力を身につけていくカリキュラムを作っていくのが大事だと考えています。
例えば、教育との両立という意味で、英語の出来る指導者のもと「練習中は英語しか話してはいけない」というレッスンも実践しています。
英語でも何でも頭で覚えた記憶は忘れてしまいがちですが、体にしみ込ませれば永遠に忘れなくなるんです。当道場ではこれを「身体脳」と言っています。初めて自転車に乗れた感覚と同じです。
また、空手のほうでは、流派によって色々と指導法は違ってきますが、当道場は広い考え持ち、他の様々な格闘技の良いところを、どんどん空手にも取り組んでいき進化させたいと思っています。
それというのも、私の中で空手が一番と証明したいというのもあるかもしれませんね(笑)。
実際に私自信、今まで他のキックや総合、グレイシー柔術等、様々な格闘技を沢山学んでるんです。ちなみに現在新塾長の私の息子(重松敦史)はキックのバンタム級チャンピオンだったんですよ。 |
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■最後に地域の方達へのメッセージをお願いします。 |
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空手以外にも、私自身NPOシェイプス(叱る大人の会)という会に所属していて、主な活動内容は地域の大人達を集め、青少年達を健全に育てる為に、叱れる大人を増やそうといった内容です。
今日では学級崩壊が叫ばれる中、凶悪犯罪が頻発していて低年齢化も進んでいます。昔は地域に子供を叱るオヤジが沢山いましたが最近は見てみぬフリの方達が多く見受けられます。一人が声を挙げて周りがそれを支持するという気持ちさえあれば、何か出来る事があるはずなんです。
そんな大人達を集め、これからも当道場が地域の駆け込み寺、心の支えとして地域に貢献出来ればと思っています。
もし、自分のお子さんが人を殺したいような心境になった時には、最初に「俺を殺しにこい!」と言ってやりたいです。そしてまずは話しを聞いてあげられればと思っています。
等道場で空手の修行をすることで人生観が変わり、3ヶ月あれば変化が見えてくると思います。家庭内暴力や不登校、イジメ等でお困りの親御さん達がいれば是非ご相談にいらしてください。本人が克服していくために、必要な精神力をつけるお手伝いが出来ると思います。
最後に当道場では小さなお子さんから70歳代の方まで幅広い世代に方達に来て頂いています。
ママさんも午前中は当道場のエクササイズに通っていただいていますし、女の子で空手を習いたいという方も大歓迎です。
その他にも、幅広い方々が気軽に参加できる様、ストレッチクラスなんかも開催していますので是非一度遊びに来ていただければと思います。
※上記記事は2010.4に取材掲載したものです。
個人の主観的な評価や情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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